心に残る歌

本日はこれから所属サークルの合宿が真鶴であるので、出掛けてきます。
平塚に転居したので、逆に「相模川越えの渋滞に巻き込まれなくて済む」のはありがたいですね。


準備をしながら。
「昔カセットテープに録音したラジオ番組をMDに落とす」という作業を地味に続けています。
デーモン小暮オールナイトニッポン」がほとんどなのですが、いかんせん3年1か月も続いた番組であり、その3分の2以上を録音テープに残しているしているので、莫大な作業となっています。
ま、ちまちま続けていきます。


もう1つ。
ルーク篁のミッドナイトスペシャル」という番組のテープもあります。
NACK5(埼玉のFM局)でやっていた放送なので、神奈川まで漏れ聴こえる雑音まじりの電波を細々とキャッチしたものなのですが、この番組相当面白かったですよ。「FMのくせに山盛りのハガキのコーナーが面白い」番組でしたし。
番組自体は、「ミッドナイトスペシャル」という枠自体がなくなってしまい、たった半年で終了してしまったのですが、今でもたまにテープ引っ張り出しては楽しく聴いています。


で、本日の本題。
その「ルーク篁のミッドナイトスペシャル」のテープを聴いていたら。
思いがけず、懐かしい曲を耳にすることができました。


筋肉少女帯『サボテンとバントライン』という曲です。


ハードな曲調と、奥の深い詩で聴かせる筋少はけっこう好きでした。
『元祖高木ブー伝説』が有名ですが、隠れた名曲はいっぱいあるんですよ。
そのなかでも、個人的に1オシなのが、この曲です。

めぬき通りのバクダン騒ぎ ネコがくわえてきたバクダン
間一髪でバクハツしなかった 逃げた男は少年だった


決死の捜査を笑うように 犯行声明が送られてきた
サボテンマークのレポート用紙に
「僕はこの世を憎む」と書いてあった


少年はサボテンが好きだった サボテンは彼の神様だった
屋根裏部屋のかくれ家で それは緑に輝いている


少年はネコが好きだった ネコの名前はバントライン
バントラインとサボテンと 映画を観ている時だけが幸せだった

…少年はなぜ「この世を憎む」のか? なぜ「サボテンは彼の神様だった」のか? なぜネコに「バントライン」という名前がつけられているのか?*1
やはり深いです。思わず物語の深淵を考えさせられてしまいますもん。

少年とネコの第二の犯行は 街の大きなムービーシアター
アメリカンニューシネマ「真夜中のカウボーイ」が上映されていた


バントラインがバクダンしかけ 犯行は大成功と思われたが
映画に見とれていた少年は ムービーシアターもろともふっ飛んだ

!!!
マヌケと言うなかれ。バクダンしかけるようなことしても、まだまだ「少年」なんだなあ…と思わずにはいられません。

薄れてく意識の中で少年は カラカラ回る映写機の音を聞いた
スクリーンには西部の荒野 荒野を舞台のこんな映画を観た


住みなれた街を捨て 少年とネコが行く
背中にしょってる真っ赤なギター 昔にもらったオールドギター

…どこか切なくなる読後感ならぬ聴後感のある曲です。
シングルカットされているようなので、そのうちBOOK OFFででも探してみたいと思っています。


ちなみに。
「ホーイサボテン…」で始まるサビの部分も、耳についてインパクト強烈なのですが、ここでは割愛ということで。


★★『詩人オウムの世界』『労働者M』『23の瞳』、いい曲いっぱいありますよ、筋少人気blogランキング★★

*1:西部劇のヒーローである保安官ワイアット=アープが持っていた拳銃の名前が「バントライン・スペシャル」だったのにちなんでいると思われます。コルトが製造した銃身の長さが16インチと通常のものの倍以上長かった特製の拳銃で、カンサスの名だたる保安官たちにこの特製拳銃を贈った人気作家「ネッド=バントライン」にちなんで命名されたと言われています。