外発的文化について考えた。

妻と2人、藤沢にあるインド料理屋に食事に出掛けました。
藤沢在住時代には頻繁に行っていた店だったのですが、平塚に転居してからは実に久しぶりでした。


そこで、2人して注文したのは、マトンカレー。
当たり前のことながら、このインド料理屋では、牛肉のメニューは一切なし*1。肉料理には、鶏肉と羊肉だけが使われています。


「インドの人的には、ビーフカレーなんてもってのほかなんだろうな」と話しつつ、マトンカレーを食しながら。
1つ思ったことがあります。


アボカドを使用した寿司の「カリフォルニア巻き」って。
およそ我々日本人的には到底「理解の埒外」の産物ではありますが、外国人のみなさんは嬉々として舌鼓を打っていると聞いています。


日本人が「換骨奪胎」によって「ビーフカレー」を産み出したように、外国では外つ国のニーズに合わせて「カリフォルニア巻き」が誕生したのでしょう。
そう考えると、食文化って奥が深いのだなあ…って。
(もっとも、日本人はアボカド食に「宗教的な禁忌」はないので、一概に同列には扱えないのかもしれないですけど…)


カリフォルニア巻き」で思い出したことがもう1つあります。


以前、某番組の優勝賞品でいただいた海外旅行に出掛けたとき。
アムステルダムスキポール空港で、トランジットがあり、3時間ぐらい待たされることになりました。
空港の内をツアーのみんなとウロウロしてると、「…日本人の方ですか?」と日本語で話しかける声が。
見ると、「スシバー」なるものがあって、中に板前さんが2人いました。
すごいよ、オランダで寿司職人なんて、ワールドワイドこのうえなしだよ、そう思って、思わず大阪出身だというその職人さんといろいろ話をさせてもらったのですが。
やっぱり、西洋の皆さんには「カリフォルニア巻き」は人気らしいですね。理由までは聞きそびれてしまったのが今となっては残念ですが。


あれから6年経ちましたが。
あの日アムステルダムで会った職人さんは、今でも元気でかの地で握っていらっしゃるのでしょうか…。


★★そう思いつつ、マトンカレーで膨れた腹を抱えつつ藤沢を後にした自分。人気blogランキング★★

*1:ヒンドゥー教徒の多いインドでは、ウシは“神の使い”と考えられており、牛肉を食することは禁忌なのです。