若く見えるけど、もう23と聞いてビックリ

前にも書いたとおり、アクセスログ解析すると「藤原竜也」で来てくださる方が毎日相当な数にのぼるので…。そんなみなさん! お待たせしました! 彼について語らせてください。とはいっても、彼の演技をじっくりと見たのは『新選組!』が初めてだったので、『新選組!』の中での彼について、ということでお話させていただきたいと思います。
正直言って、『新選組!』の沖田総司像って、自分の中ではもう1つピンとこない部分がいまだに少なくないんですよ。あんなに感情の起伏というか揺れ動きが激しい人だったのかな、って。沖田って「いつも冗談ばかり言ってる人でした」って証言あったり*1、病が進んだ状態でも近藤勇に「あんなに死に対して悟り切ったやつも珍しい」と言わしめるほど透明な精神状態だったようですし。もっとも、これは脚本家の三谷幸喜さんが「あえて感情の揺れ動きの激しい沖田総司像を描いてみたかった」とどこかで語っていられたのを読んだことありますし、迫り来る死を見つめて不安にならざるをえない沖田の姿っていうのも「1人の人間の姿としては、それはそれであり」と思えなくもないので、まあよしと納得することにしてます。
で、私が感心したのは、そんな感情の微妙なブレとか、ちょっとした機微とかを、藤原竜也くんってすっごく丁寧に演じてるなあ、っていうこと。いや、演じてるようにさえ見えなかった。それぐらい自然な演技だった。それなのに、細かいところまできめこまやかに演じていた。「彼は本当の演技の天才だ」と思わされずにはいられませんでした。
私が1番感心したのは、脱走した山南敬助を探索する追っ手に指名されて大津まで赴いたとき、目の前に自分から現れた山南の姿を見つけたときの彼の表情です。見つければ「京都に連れ戻して切腹」となる、江戸以来の付き合いの山南を死なせたくない、「見つからないものは仕方がない」と近藤勇も言っていたことだしできることなら見つけたくない、それなのに、よりによって山南は自分から声を掛けてきた、そのときの彼の表情です。たった数秒、一言のセリフもなかったんだけど、「…どうして」という気持ちを表情1つで完璧に表現していました。自分が「藤原竜也は天才だ」と思わされた瞬間でした。
新選組!』に出演していた俳優は番組終了後も気にかけて注目してますので、番組出るという話を聞けばできるだけ見るようにしています*2。今度『赤い疑惑』に藤原竜也が出演すると聞いて、「彼が出るなら見てみようかな」とちょっぴり思っている私です。舞台のほうも機会があったら見に行ってみようかな。


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*1:彼らが京都で屯所として暮らしていた八木家の次男為三郎氏の証言。もっとも、かつて「日本史」カテゴリで語ったとおり、この証言自体が子母澤寛の虚構である可能性も全くないわけではない。

*2:もっとも、山南敬助役の堺雅人は『新選組!』をきっかけに大ファンになったものの、『エンジン』だけはどうしても見る気になれない。理由は…まあご想像のとおりです(笑)。