うな重おかわり。

一昨日のエントリで「平賀源内が土用の丑の日に鰻を食べるよう提唱した」ことを書きましたが(http://d.hatena.ne.jp/CasparBartholin/20060720#p1)。
源内より1,000年以上前に、夏負けに鰻がいいと歌に詠んだ歌人がいます。
あの大伴家持です。


万葉集』に、こんな歌が載っています。

石麻呂に吾物申す夏痩せによしと云ふものぞ鰻(むなぎ)取りめせ

この歌、詞書に「痩せたる人を嗤咲(わら)ふ歌二首」とあります。吉田石麻呂という人物がとても痩せていて、いくら食べても飢えている人のようだったので、家持がからかってこんな歌を詠んだのだといいます。
からかうのはともかくとして(笑)、鰻が夏痩せの滋養になるということが奈良時代には既に広く知られていたことが、この家持の歌から測り知ることができます。


ちなみに。
もう1首詠んだ歌というのが。
さらにからかい度合いがエスカレートしています。

痩す痩すも生けらば在らむをはたやはた鰻を取ると河に流るな

「痩せていたとしても、生きていればこそです。鰻を取ろうとして、川に流されたりしてはいけませんよ」という意味の歌です。
「河に流るな」て…あなたヒドすぎ。
石麻呂がこんな歌を詠まれてどう反撃したかは定かでありません。


★★さすがに明日は鰻は食べれなさそう。人気blogランキング★★