今回はちょっとだけ辛口ですよ。

「…なんだ、3連単たったの57,000円しかついてないじゃない」と一瞬でも思ってしまってから、自分の感覚が麻痺してしまっていることに気づき、今春のGI(級)戦線の荒れ具合を改めて思い返しました。5万馬券もつきゃ普通かなりの「大荒れ」のはずなんですけどね。
かく言うワタクシは、ワイドでチマチマ勝負したのがよかったのか、はたまた前週に続いて18頭中10頭に印打つという姑息な手段を使ったがゆえか、2,800円というわずかな額ではありましたがプラス決算でした。今春3勝目。思えば、昨年は年間通してで3勝しかできなかったのですから*1、全然いいです。赤字額もかなり減らすことができましたし。


さて、レースの総括です。
勝ったローブデコルテと、ハナ差敗れたベッラレイア
この差は、何だったのでしょうか?


言い方キツいのですが。
「騎手の差だった」としか言いようがありません。


秋山真一郎騎手。
決してヘタに乗ってはいなかったと思います。
スローペースになると見て(結果としてはそうはなりませんでしたが)、前、前でレースを展開し、直線に入って抜け出しを図るという、横綱レース。
普通に考えれば、この乗り方に間違いはないはずです。
キョウエイマーチに乗っていた時代よりは遥かに成長していた彼がそこにはいました。


ただ。
唯一の大誤算は。
「今まで後ろから切れる脚で猛然と追い込んで、他馬と並びかける形でかわして勝利を収めていた」ベッラレイアが。
(結果として)ほんの少しだけ、先頭に立つのが早すぎたせいか。
1頭だけになったとき、やや、いわゆる「ソラを使う」状態になってしまったことだったのでしょう。


他方。
ミンティエアーに騎乗した蛯名正義騎手に直線残り400m付近でドアを閉められて一瞬行き場を失ったローブデコルテでしたが。
そこで少しも慌てずに、すぐに外に持ち出した福永祐一騎手。
大したものでした。
先週の松岡正海騎手もそうでしたが、こういうときに「咄嗟の判断」で最良の選択肢を選びえる騎手ってのは、やっぱり「上手い」のでしょう。


結果。
ローブデコルテは。
上がり3ハロン34秒7の豪脚で*2、ハナ差だけベッラレイアを捉えて勝利を収めました。
あまりに大きな大きなハナ差だったと思います。


言ってはナニですが。
今回のハナ差は、ウマの実力差ではありません。
「騎手の差」です。
誤解のないように言っておきますが、決して秋山騎手が悪かったのではありません。
福永騎手がよすぎただけなのでしょう。


しかし。
秋山騎手に、1つだけ苦言を呈しておきます。


負けたこと自体は仕方ありません。
結果は結果ですし、工夫して乗っていたこともよく伝わってきましたし。


ただ。
1番人気のウマで負けておきながら、ヘラヘラして検量室に戻ってきたのだけはいただけません。
「アンタ、悔しくないの?」と問い詰めてやりたいです。
皐月賞サンツェッペリンでハナ差2着に敗れた松岡騎手がヘルメットを叩きつけて悔しがったくらいの気概を見せてほしかったものです。
松岡騎手は、悔しさをバネに、1か月もしないうちに初GI(級)制覇を成し遂げました。
「こんなチャンス、次いつ回ってくるか分かんないんだよ。“上”でキョウエイマーチが嘆いてるよ」と秋山騎手に言ってやりたいです。


密かに期待していただけに。
「あのヘラヘラさえなければなあ…」と思わずにはいられません。


本気で「頂点」を目指す気があるのなら、この悔しさを次に活かさないテはないはずです。
そう思えないのなら…秋華賞でもダメでしょうね。いや、それ以前に、こんな調子のままなら、秋華賞ではベッラレイアの鞍上に違う騎手がいてもおかしくないかもしれません。


他のウマについても、少しだけ。
カタマチボタンは…どうしちゃったのでしょうかね? 藤田騎手も全く敗因分からないようですね。いい展開に見えたんですけどね。ミンティエアーは、やはり状態よかったんでしょうね。これくらいのレースはできるウマです。ラブカーナ、結果として「後ろで脚をためていた」のが好走につながりました。ペースが速めになったのも幸いした形です。ザレマは…武豊騎手によると「距離が長かった。マイルから2,000mがベスト」とのことです。


★★さて「日本ダービー」です。やっぱりこのレースだけは当てたいなあ…。人気blogランキング★★

*1:宝塚記念マイルチャンピオンシップジャパンカップダート

*2:ローブデコルテ以上の上がりの脚を使ったのは、3着ラブカーナ(34秒6)だけでした。