走り出したら止まらないぜ

「…北海道日本ハムファイターズはどうしてしまったのでしょうか?」という書き出しで始まるエントリで、敬愛するチームに奮起を促したのがほぼ1か月半前のことでした(http://d.hatena.ne.jp/CasparBartholin/20070413#p1)。
気がついたら…8連勝で貯金4、3位浮上ですよ。
まさに「シンジラレナーイ」(←死語?)です。昨年来こっち、このチームって「一旦ノッてしまいさえすれば、手がつけられなくなる」傾向ありますからね。


もっとも…。
冷静かつ客観的に分析すれば、手放しで喜べる状況でないことは、ファンである自分だってよくよく承知はしています。
八木智哉金村曉建山義紀*1、ブライアン=スウィーニー…とローテーションピッチャーが次から次へとリタイアし続け、危機的な状態の投手陣。
小笠原が抜け、セギ様はもう1つ…と圧倒的に威圧感がなくなった打撃陣。
明らかに、昨年よりは一回りも二回りも小ぶりのチームです。


それでも。
限られた状況のなかで、チームは最大限の努力をしてきて、4月までのドン底の状態から這い上がってきました。
まず投手陣。若手が見事なまでに離脱した面々の穴を埋めてくれている点が「嬉しい誤算」です。木下達生吉川光夫金森敬之…次から次へとイキのいいのが出てきました。実にいい感じです。次に、セットアッパーとして(時々ポカもあるものの)大躍進を遂げた、大学の後輩でもある江尻慎太郎。今や「EHM(江尻→武田久MICHEAL)」なんて言葉もファンの間で囁かれているぐらいです。中継ぎだけで3勝0敗と運にも恵まれているようです。そして、言うまでもなく、「大黒柱」としてダルビッシュ有が変わらずチームを支えてくれているのは頼もしい限りです。
一方の打撃陣。森本稀哲田中賢介金子誠…4月はダメダメだったこの3人が完全に「眠りから醒めて大爆発」してくれています。これはデカいですね。ようやっと「打線につながりが出てき始めた」ようで、喜ばしいです。課題だった「5番不在」については…思い切って、昨今好調の小谷野栄一*2を5番にフィックスしてみるのも手かと思います。彼は、外野・三塁・一塁どこでも守れるので、普段はサード、坪井智哉を休ませるときにはレフト、田中幸雄を休ませるときにはファースト…とユーティリティーを持って使える強みもありますし、何より「勢いがあるうちは継続して使い続ける」というセンが1番いいと思います。コロコロメンバー変えるんじゃなくて。あとは…少しずつではあるものの良化の兆しが見えているセギ様の本格復調さえあれば。
打つほうもさることながら、走塁面ではピカイチですね。森本稀哲田中賢介の2人はとにかく走る走る。他の選手も「1つでも先の塁を…」という基本テーゼを徹底して、それに忠実にプレーしている姿勢は実に好感持てます。「走りで相手チームをかき回す」いい(相手チームから見るといやらしい)感じになってきましたね。


「8連勝」については。
正直、あまり威張れたもんじゃないと思います。
5連勝目のヤクルト戦、7連勝目の中日戦、いずれも相手チームの「自滅」で拾った勝利でしたし*3。内容的にはとても褒められたもんじゃありませんでした。
でも…4月のことを考えれば、「白星こそが薬」なんでしょうね、今のこのチームには。それでいいんじゃないかと思います。まずは結果を残していくこと。その積み重ねじゃないかと思うんですよ。
だんだんと、チームが昨秋の「めざせてっぺん!」の頃のムードに似てきたような気がします。2位のソフトバンクの背中はまだまだ遠いですが、このままのいいムードは維持していってもらえれば…と願ってやみません。


★★明日はダルビッシュかな。屋外…しかも相模原か。大丈夫かな? 人気blogランキング★★

*1:余談ですが、彼、『新選組!』で池田徳太郎役を演じた野仲功さんに似ていると思いません?(←マニアック…)

*2:彼は1年前には「鎌ヶ谷(=2軍)でパニック障害と闘っていた」と聞きました。それを克服して、今日のようなプレーを再度見せることができるようになるには、相当の努力と苦労があったことと拝察します。

*3:特にヤクルト戦、あの飯原誉士選手の「サヨナラ悪送球」には、勝った立場ながら絶句してしまいました。「…こんなふうに勝ちが転がってくることもあるんだ」とつぶやいちゃいましたよ。なにしろ、4月には勝負弱いチームでしたしね、日本ハム…。