「おつかれさまでした」としか…

馬インフルエンザによる開催中止の余波は、至るところに出てきています。
できるだけ「開催」の方向に持っていきたかったJRAの気持ちも分からなくはないのですが、結果として「遅きに失した」感は否めません*1


そんな中。
被害を被った人やウマも出てきてしまいました。


その1頭。
日曜日の札幌記念(JpnII)に出走予定だったメイショウカイドウについてのニュースです。


「カイドウ長野・松本市でUターン…馬インフルで競馬開催中止」(http://hochi.yomiuri.co.jp/horserace/news/20070818-OHT1T00033.htm

開催決定が一転、中止に追い込まれた。JRAは17日、馬インフルエンザの感染馬が増えたため、拡大の防止を理由に、18、19日の新潟、小倉、札幌の各競馬開催を中止すると発表した。
栗東トレセンで最も大きな“被害”を受けたのは、札幌記念へのを予定していたメイショウカイドウだった。
16日に函館へ向けて出発するはずが、騒動の影響で移動が禁止となり、栗東に足止め。この日の午前6時に出発時間を変更して、札幌へ直接入ることにした。ところが、中止の報を受けた長野・松本市で急きょUターン。栗東に戻ったのは午後2時だった。担当する長谷川厩務員は「えらい目に遭った。もし、きのう出発していたら、帰れなかったかもしれない。馬も相当、疲れてるんちゃうかな」と渋い表情で話した。
ふだんの午後なら、競走馬が引き運動をするが、その姿は見られず不気味なほど静か。清掃担当の男性は「運動している馬を2頭しか見ていません。やっぱり、感染を恐れて自粛しているんでしょうか」
午後3時過ぎには、小倉、新潟などへ向かっていた馬運車が次々と引き返して来た。ほとんどが帰り道で高速道路の事故渋滞に巻き込まれて疲労感を漂わせた。ある厩務員は「放牧、検疫がダメで、トレセンから小倉への移動がOKなんて変だと思ったんだよ」と声を荒げていた。


(写真:輸送途中から栗東へUターンしたメイショウカイドウ

「あーあ、疲れちまったなあ…。8時間も馬運車に揺られたのに、結局ムダ骨じゃないのよ…。だいたい、前走59.5kg背負って走ってるのになあ、オレ*2…」とウマが無言の抗議をしているように見えるのは…自分だけでしょうか?


「ある厩務員」の怒りはもっともだと思います。
JRAのチクハグな対応には「もう少しシッカリしてくれ!」と言いたくなるというものです。門外漢たる自分ですらそうなのですから、関係者の皆さんにおかれましては「さぞや」とお察し申し上げます。


★★1頭でも多くのウマが、馬インフルエンザおよびその余波の影響を受けずに済みますように…。人気blogランキング★★

*1:ここで言っているのは、「開催中止の決定が」遅きに失した、ということです。8月1日に「感染馬発生」の第1報を受けていたにもかかわらず、16日までほとんど何も策を講じていなかったのは「不作為」「怠慢」のそしりは免れないことだと思っています。

*2:2007年7月29日小倉記念(JpnIII)。さすがに斤量がこたえたのか、はたまた休み明けが影響したのか、「得意の小倉」であるにもかからわずブービーの11着に敗れた。