…やるんですね。

紆余曲折のうえ。
今週末の中央競馬は、開催されることに決定したようです。


「競馬やります、JRA陰性馬だけで開催」(http://www.nikkansports.com/race/p-rc-tp0-20070823-245568.html

今週の中央競馬は予定通り、開催される。22日、JRAは六本木事務所で記者会見を開き、25、26日の札幌、新潟、小倉の開催実施を発表した。先週の15日、36年ぶりに馬インフルエンザの発症が発覚。18、19日の開催が中止に追い込まれたが、2週連続で競馬が行われないという最悪の事態は避けられることとなった。
開催決定の最大の決め手となったのが、2度にわたって行われた疫学調査の結果だ。第1回(16、17日)の陽性率19・4%から、第2回(20、21日)は同9・0%に半減。加えて14日から統計を取っている発熱馬の件数も18日の96頭をピークに減少傾向にある。佐藤常務理事は「先週の開催は全体状況を判断する環境ではなかったが、今回はその後の調査で沈静化の傾向に向かっている」と語った。
競馬を管轄する農水省はこの日、都内にJRAおよび地方競馬の開催関係者を集め、今後の対応策などを協議した。その中で、感染馬の早期発見と感染拡大防止へ情報共有の態勢づくりなどを確認。開催に際しては出走馬の検査の徹底、発熱症状などがなくても陽性反応があった馬は出走させないことなどを指示した。
これを受け、23日に行われる出馬投票は20、21日の検査で陰性だった馬だけが行うことができ、「陽性だが発症していない馬」は認められない。JRAは「発熱などの症状がなく、体調に問題がない競走馬の出走が制限されることはない」としているが、今週に限っては念のため、症状がない場合でも、陽性であることが確認された馬については出走させない。
その後、投票されたすべての馬への再検査が行われる。この二重のチェックをクリアできた馬のみが初めて投票を受理され、その後に週末の各レースの出走馬が決まる。出馬投票の開始は、4時間早められて午前8時。通常は午後4時前のメンバー確定が、午後9時すぎとなる見込みだ。
今週の開催実施については、現場のトレセンでも意見が割れていた。慎重論がある一方で、「インフルエンザの陽性診断が出ても、発症していなければ競走能力に影響はない」という声もあった。美浦では22日朝も、普段の水曜日とほぼ変わりない通常通りの追い切りの光景が見られた。
佐藤常務理事は「今回の開催実施の決断が覆ることはない」と語る。最終的にJRAは、厳しく検査を行うことで出走馬への体調管理を徹底。ファンに対して公正な競馬をアピールしていく方針だ。

…今回の件に関しては。
馬インフルエンザに罹ったウマが多数出てしまった」ことに関しては仕方のないことだと思うんですよ。
36年前はいざ知らず、現在はワクチン接種も徹底されているようですし、ワクチンのおかげで「陽性反応が出ても、これといった症状が出ないまま陰性に転じる(あるいは微熱で治まる)」ケースも少なくないとのことですし。


問題とするべきは。
対応が後手後手に回って、チグハグなこと極まりなかったJRAのお粗末っぷりだったのだと思っています。
なぜ、もっと早く適切な手を打てなかったのか。
そして、もっと早く「情報公開」を徹底しなかったのか。


終始不透明ななかで。
開催は1週飛んでしまい。
ファンは寂しい思いをさせられました。


そして。
厩舎サイドもまた。
JRAが明確な指針を打ち出さなかったがゆえに、対応に四苦八苦している様子が報道から伝わってきました。


今回。
日刊スポーツの岡山俊明記者が、「記者の目」という本紙コラムで書かれていた内容の一部を抜粋して引用させていただきます。
これこそが、自分が言いたかったことです。

あとはファンに対して、JRAが安心感を与えられる説明ができたのかどうか。(中略)
当初、JRAに批判が集中した理由は、全体の状況さえ把握していないのに開催強行を掲げ、あいまいな姿勢で対応策を明示できず、感染拡大防止を怠った点にある。
再開にこぎつけたとはいえ、問題は解決していない。感染は今も、地方競馬や牧場など全国規模で広がっている。もしワクチンを打っていない子馬に感染すれば、甚大な損害を受ける牧場も出てくる。これからが正念場で、防疫態勢を見直し、一刻も早い感染経路の特定が急務。国による対策チームが必要ではないか。競馬界全体で考えなければいけない。馬あってのサークルということを、携わる全員が再認識したに違いないのだから。

…「抜本的な感染対策が必要」なのは当然のことですが。
今日大事なのは「アカウンタビリティ」ですよね。
キチンとした説明を怠るからこそ、そこに「ファン不在」の姿勢を感じずにはいられなくて、自分は憤慨しているわけなのですよ。


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