グッジョブ!

…久しぶりでニュースに快哉を叫びました。


「日本史、全県立高校で必修科目に…神奈川県教委」(http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080214-OYT1T00557.htm?from=top

神奈川県教育委員会は14日、学習指導要領で選択科目となっている日本史を、全県立高校152校で必修にすると発表した。
世界史の必修はそのままで、独自に「郷土史」「日本・世界近現代史」の2科目を新設し、指導要領からは逸脱しない形で実施する計画で、高校の新しい指導要領の施行に合わせ、早ければ2012年度から導入する。日本史の必修化を求める動きは各地で広がるが、独自に導入を決めたのは全国で初めて。
高校の学習指導要領は「地理歴史」の教科で世界史を必修とし、日本史と地理を選択科目としている。文部科学相の諮問機関・中央教育審議会が今年1月、新指導要領について出した答申でも、現行通り世界史のみを必修とした。
神奈川県教委の計画では世界史のほか、〈1〉日本史を履修する〈2〉地理と新設2科目を学ぶ――のいずれかを生徒が選ぶ。新設2科目は日本史の履修内容と同じになるよう、4月から独自のテキスト作りの検討を始める。新設2科目は指導要領で定める科目でないため、検定教科書は必要ない。
新科目はそれぞれ1単位(50分授業で年間35コマ)か2単位とし、世界史と地理を学ぶ生徒に大きな負担にならないように配慮するという。県教委は10年度、複数の高校で新設2科目を試験的に導入する。
神奈川県では、県立高校生徒の約3割が日本史を学習せずに卒業する。このため、県教委は「国際化が進む中、自国の歴史や文化を深く理解する学習が必要」として、06年9月に東京、埼玉、千葉の3教委とともに、日本史必修化を文部科学省に要望した。
一方で、文科省は「世界史は、中学で本格的な学習が行われていない」として、1994年度の指導要領から世界史を必修としている。
引地孝一・神奈川県教育長は「日本が米国と戦争したことさえ知らない若者がいる。高校生という物事を深く考えられる多感な時期に、日本の歴史や文化を見つめ直してほしい」と話している。
文科省教育課程課は「指導要領に反する内容でなければ、何を必修とするかを県が決めることに問題はない。ただ、世界史と地理に加えて独自科目を履修する生徒に負担になるのではないか。独自科目の内容がどうなるのか見守りたい」としている。


…弊ブログでは、何度となく以前から「なんで日本の高校なのに、日本史が必修じゃないのでしょうか?」と主張を続けてきました(http://d.hatena.ne.jp/CasparBartholin/20060210#p1)(http://d.hatena.ne.jp/CasparBartholin/20060228#p2)(http://d.hatena.ne.jp/CasparBartholin/20061025#p1)(http://d.hatena.ne.jp/CasparBartholin/20061026#p1)。
「日本人であるのに、自国の歴史を学ばずによいとは何事であるか」と。


しかし。
今年1月に答申が出された新学習指導要領においても「世界史必修は変更なし」とのこと。
個人的には大いに疑問に思ったものでした。


神奈川県の松沢成文知事は、以前も弊ブログで紹介させていただいたように「日本史も必修にすべきである」という持論を展開されていて。
今回の神奈川県教育委員会の決定も、知事の意向も少なからず反映されているように想像します*1


個人的には。
「今回の神奈川県教育委員会の決定は大英断である」と思います。


「地理の学習機会をどのように提供していくか」など、クリアしなければならない問題はいくつかあるにせよ。
スターゲイザー」は、神奈川県教育委員会の決定を全面的に支持する所存であります。
願わくば、後に続く都道府県が誕生してくれることを。そして、「日本史必修」が実現してくれることを。


★★…ていうか、遅すぎたぐらいですよね。人気blogランキング★★

*1:まあ…厳密に言えば「都道府県教育委員会は知事部局から独立した行政委員会である」んですけどね。「教育の独立」を担保するために。