…いくらなんでもこればっかりはあんまりかと。

せんとくんまた受難「庁舎の造形美にふさわしくない」」(http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/170864

■PR懸垂幕、奈良県・市が掲示断り
平城遷都1300年祭のマスコットキャラクター「せんとくん」をあしらった同祭のPR懸垂幕について、主催者の事業協会が奈良県奈良市に庁舎での掲示を依頼したところ、「造形美にふさわしくない」などとして断られていたことが18日、分かった。同協会はやむなく受け入れるが、県や同市は協会の構成メンバーで、いわば身内から「ダメ出し」を食った格好。県内の他自治体は掲示を許可する方針で、協会側は「あまり無理なお願いはできないが…」と困惑している。
事業協会は、同祭が行われる平成22年の元日500日前に当たる今月19日から、さまざまなPRを展開してムードを盛り上げていく方針。その一環として、公共施設での懸垂幕掲示も企画し、今年5月ごろから奈良県や県内39市町村などに協力を依頼した。
ところが、県は「庁舎の造形美にふさわしくない」などとして7月、同協会に掲示拒否を回答。名勝・奈良公園近くにある県庁は古都らしく寺院をイメージした回廊型で、平成10年には国の「公共建築百選」にも選ばれており、県管財課は「周辺には外国人観光客なども多く訪れる。造形美を誇る庁舎にせんとくんをデザインした懸垂幕を掲げれば、違和感は避けられない」としている。
一方、奈良市中核市に移行した14年以降、懸垂幕を含む屋外広告物について、景観保全のため県よりも厳しい独自の規制を設け、民間への行政指導を強化しており、今回の依頼について、県と同様に固辞した。市景観課は「一般論として、屋外広告物を取り締まる立場である市の庁舎に、派手な懸垂幕を掲げることはできない」としている。
ところが、県と奈良市を除く県内38市町村は、19日から一斉に庁舎で懸垂幕を掲げる方針。同祭は、奈良市平城宮跡が主会場となるため、“地元”だけに断られた格好だ。
事業協会は「県も奈良市も身内だが、あまり無理なお願いはできない。協力できる範囲でアピールしてもらえれば」としている。
せんとくんは当初、角を生やした異色のデザインが「気持ち悪い」などと不評だった。
しかし最近では、抜群の知名度が逆に人気を呼び、「500日前」に合わせてお披露目されるせんとくんの着ぐるみには、デビュー前から40件を超える出演オファーが官民から殺到。奈良市内で17日まで開かれた、まんとくんの公募作品を飾る展示会に“ゲスト出演”して友好ムードも漂わせていたほか、10月には、先輩格の「ひこにゃん」を生んだ滋賀県彦根市で開催される「ゆるキャラまつりin彦根」への出演も決定している。


せんとくん騒動 せんとくんは、平城遷都1300年祭の公式マスコットキャラクターとして、同祭の事業協会が今年2月に発表。デザイナー12人の作品から、籔内佐斗司・東京芸術大教授のデザインが採用されたが、仏のような童子の頭にシカの角を生やした異色のデザインが賛否両論を巻き起こした。その後、公募を行わなかった選考過程に「不透明」と反発した奈良市のデザイナー団体が、独自に公募で「まんとくん」を選定したり、同市内などの寺院の親睦団体「南都二六会」が「なーむくん」を発表。今も3つのキャラが“乱立”している。


(写真:せんとくんをあしらった平城遷都1300年祭のPR懸垂幕)

奈良県奈良市も事業協会の構成メンバーなわけですよね。
もう少しなんとかなんないもんなんでしょうかねえ。


まだ奈良市の言い分は若干筋が通っているような気がします。
「自らが率先して屋外広告物の規制を破るわけにはいかない」というのは、一理ある意見です。


奈良県の「庁舎の造形美にふさわしくない」って理由は…うーん、です。
言い方悪いですが「…平城遷都1300年祭を盛り上げる気なんてないんじゃないの?」と言われて、果たして反論できるのでしょうか?
「懸垂幕」というPR方法の是非は確かに別の議論が必要なのかもしれませんが。


余談ですが。
今度彦根に行った際には、市庁舎にモチの懸垂幕がかかっているかどうか、ぜひ確認してみたいと思いました。
それこそ「自治体がマスコットに対してどれだけの思いを持っているのか」を図らずも露呈してしまったような印象を受けた、今回の報道でした。


★★まあ…「せんとくんだからNG」ってわけじゃなかったのかもしれませんが。人気blogランキング★★