あの子、どこにいるのやら((C)五木ひろし)
『夜空』の歌い出しは正確には「あの娘(こ)、どこにいるのやら」ですが。そんなことはどうでもいい(笑)。
今回の北紀行。
2つの目的があって敢行したものです。
そのうちの1つ目の目的を果たす途中で。
多少時間があったので。
新冠に立ち寄りました。
以前。
弊ブログで「名もなきウマ」のことを紹介させていただいたことを覚えてくださってますでしょうか?(http://d.hatena.ne.jp/CasparBartholin/20051125#p1)
新冠の「サラブレッド銀座」と称される一角に繋養されていた、名前も分からないサラブレッド。
誰かがそばを通りかかるたびに、かまってほしくて、嬉しそうにチョコチョコと寄ってきた、穏やかで、とても優しい目をしたウマ。
2003年夏、台風10号によって新冠が大被害を受けた後。
あのウマの行方も分からなくなってしまったみたいで。
ずっと胸を痛めていました。
次に北海道に行く機会があったら。
ぜひ新冠のサラブレッド銀座を訪ねて、あのコを探しに行こう。
そう決めていました。
千歳から車を飛ばすこと2時間弱。
懐かしい光景が、目の前にありました。
駐車場に車を停めて。
あの「名もなきウマ」がいた場所を訪ねてみると…。
↓ショッキングな光景でした。
柵のペンキは剥げ落ち、放牧地は草茫々になっている、主なき繋養場所。
やっぱりあのコはいなくなってしまったんだ…絶望的な思いがしました。
諦めきれず。
そのまま近くの放牧場まで足を延ばしてみることにしました。
そのうちの1番奥にいる栗毛のウマが。
あの「名もなきウマ」によく似ていたので。
ソッコーで携帯から弊ブログにつないで確認。
…別ウマでした。
「名もなきウマ」の顔には流星なかったですし。
「…やっぱり、あの夏の台風で行方不明になっちゃったのかなあ」。
絶望的な思いで、携帯を眺めたところ。
1つ、新たな発見をしました。
↓あの「名もなきウマ」の写真です。
よくよく写真を見ると。
柵のところに、黄色い引き綱がちゃんと掛けられています。
つまり。
このコは。
四六時中この柵の中にいるわけではなく。
夜になればちゃんとどこかの牧場に帰してもらえていた…ということなのです。
(まあ…当たり前といえば当たり前なんですけど)
別に行方不明になったわけでもなんでもなく。
今はどこか別の場所でかわいがられているんだ。
…そう思うことにしました。
確証のある話ではありませんが。
そう信じることにします。
6年経った今でも。
「名もなきウマ」がくれた思い出は、自分の中で色褪せることはありません。
★★そして、この後さらに温かな出会いが待っていたわけなのですが。人気blogランキング★★