虹を掴む男

1頭の有力馬が回避してしまったことで、展開がガラリと変わってしまったのでしょうか。
第77回日本ダービーは、1000m通過が61秒6という、近年にないスローペースで進行しました。
そのため、いわゆる「直線向いてヨーイドン」、上がりの速い脚をもつウマが浮上してくることになったわけでして…。
ローズキングダム陣営とごっちゃんにしてみれば、まさに「しめた!」というレース展開だったのではないでしょうか。直線向いたところで一気に抜け出し、切れる脚で一気にゴールなだれ込みをかけたところまでは100%の騎乗だったのですが…後ろから1頭だけ、もっと速い脚を持つウマに目標にされちゃいましたね。残念、でも盤石の2歳チャンピオンは伊達ではなかったということなのでしょう。人気は落としていたものの、実力のほどは見せつけてくれたと言っていいでしょう。
そして、エイシンフラッシュ。上がり32秒7の脚は圧巻。大きく崩れない安定性がこのウマの魅力でしたが、状態は過去最高の出来だったのですね。見くびってました。2、3着に確実に喰い込んでくるところまでは予想していたのですが、まさか勝つとは…。展開のアヤに助けられた部分を否定はできないものの、それでもこの勝利の価値が揺らぐことはありません。毎日杯で故障発生して早世した同期の僚馬ザタイキ、そして前日の金鯱賞でやはり競走中の故障で世を去った厩舎の先輩タスカータソルテの2頭が後押ししてくれたんでしょうかね。内田博幸の好騎乗も当然称賛されてしかるべきでしょう。
さて、有力馬の回顧です。ペルーサ、出遅れが全てだった感がなきにしも…です。このレース展開じゃ、後方から外回しても届きませんよね。このウマ自身も33秒3であがってはいるんですけど。今回に限っては、よりによって最重点レースで若さが出てしまったことと、そのレースがスローだったことに泣かされた印象です。また巻き返しですね。
ヒルノダムールもスローに泣いたクチかと。でも…上がり33秒3ですか、このウマならもう少し切れる脚見せてもよかったと思うんですけどね。あとコンマ2詰めていたらペルーサと同じあたりではフィニッシュできた計算なんですけど。ただ…こういう展開に弱いことは分かったとしても、この敗戦1戦だけで見限るのは全く早計だと思います。
ヴィクトワールピサ、33秒1の上がりでなんとか掲示板は確保しましたが、そこまででした。向正面から3コーナーで若干力んでしまったらしいのですが、それがなくても上位2頭をかわせたかどうか…。一瞬スパッと切れる脚は持っていても、その速い脚を長く使い続けることはできない――このウマの弱みなのかもしれません。スローなのは岩田康誠も分かっていたことと思いますが…1番人気馬とあっては動けなかったんですかねえ。これは一概には騎手を責められないところですが。


さて(仮想の)馬券勝負。予想の方向性は決して悪くありませんでした。△☆○の決着でしたし。しょうがないですね今回は。2強がオッズ面で人気かぶっていたので、馬連やワイドでは「的中したけどトータル赤字」になる危険性を見てあえて3連単で勝負したんですし。ただ…馬連1−8は16,720円、ワイド1−8でさえ4,080円もついてくれたのですから…うまく買っていれば余裕で勝てたレースだったのかもしれません。あくまで「結果論」ですが、悔いは残ってしまうところです。
ちなみに、記録を調べてみたところ、最後に自分が勝った日本ダービーって…2000年でした。3番人気アグネスフライトと1番人気エアシャカールの組み合わせは馬連600円であやうく赤字になりそうなところを、6番人気アタラクシアが3着に入ってくれたおかげでワイドでガッツリ取れたのが功を奏した形の勝利でした。しかし…それから丸10年勝ててないのかダービーで。「来年こそは…」と毎年この時期に思い続けている格好ですね。


★★そして、馬券勝負も7連敗中…。人気blogランキング★★