トゥール・ダルジャンとは無関係だと思いたい。
本日は、表題でも紹介したとおり、新撰組筆頭局長であった芹沢鴨が殺害された日です*1。この日を境に、新撰組からは芹沢ら水戸派が一掃され*2、近藤勇、土方歳三ら試衛館メンバーが主導権を握っていきました。
大河ドラマ『新選組!』では、佐藤浩市さんが、ただ粗暴なだけではない、センシティヴな、でもやっぱり粗暴で、だけどカッコいい芹沢鴨を熱演していました。その最期の瞬間も、沖田総司、土方歳三、山南敬助、原田左之助の4人を相手に*3堂々と渡り合い、散っていった、雄々しいものでした。
しかし、現実の芹沢鴨は…どうだったのでしょうか?
昨年8月、観光で京都を訪れた際、壬生の八木家まで足を伸ばしました。
そこで、「芹沢殺害現場」となった部屋に通されながら、そのときの様子をガイドさんに聞かされたのですが…。
どうも芹沢鴨。
ほぼ素っ裸で殺害されたらしいです。
なるほど、これじゃザマなくて、大河では描けませんね。
ガイドさんによると。
芹沢鴨は、刺客の刃を受けたものの、辛うじて浅手で身をかわし、隣の部屋へ逃げようとしたところ、置いてあった文机に足を取られて昏倒し、そのまま止めを刺された、とのことです。
文机の置いてある隣の間の鴨居には、再三再四各所で取り上げられている、あの「襲撃犯による刀傷」が残されています。
ほぼ全裸で殺害されたのは、寝込みを襲われたこともあってなんでしょうが、愛妾のお梅と、その…ゴニョゴニョしてそのまま寝入ってしまったからみたいです。
お梅もこのとき巻き添えを喰って殺害されているのですが、彼女も「湯文字1枚のあられもない姿であった」といいますので、「ゴニョゴニョしていた」というのは間違いないのかな、と思います。
ちなみに。
Wikipediaの「芹沢鴨」のページに行ってみたところ(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8A%B9%E6%B2%A2%E9%B4%A8)。
という記述があってビビりました。
某大河のファンサイトに「鯉がさばける鴨」とあったのには笑った。人気blogランキング
*1:ホントにクドいようですが旧暦です。太陽暦では10月30日の出来事です。
*2:芹沢に先立って、9月8日、副長(もともと局長だったという説もあり)の新見錦が「士道不覚悟」を理由に切腹、さらに芹沢と同時に副長助勤の平山五郎が殺害され、同じく副長助勤の平間重助は逃亡します。水戸派唯一の生き残りとして隊に残った(理由は不明)副長助勤の野口健司も、この年の12月27日に切腹させられています(新撰組の屯所となった八木家の主人源之丞の「何かつまらぬことで腹を切らされた」というコメントがあります)。NHK大河ドラマ『新選組!』では水戸に帰ったかのようにフェードアウトしていった野口ではありますが、実は隊に残って、かつ切腹の憂き目を見ていたのです。この野口の切腹をもって、水戸派は新撰組から完全に一掃されました。
*3:「芹沢鴨を襲ったメンバーが誰であったのか?」という点については、子母澤寛の作品ほかさまざまな文献で証言の相違が見受けられるところですが、現在ではだいたい上記の4人ということで落ち着いてきています。