眼福でした。
最近読んだ面白い本。
『保存版 古写真で見る幕末・明治の美人図鑑』(小沢健志:世界文化社)
読んで字のとおり、幕末・明治時代の女性たちの姿を収めた写真がふんだんに掲載されている1冊です。皇族・宮家の皇女や妃、華族・旧大名家の妻や姫君、政財界の要人の妻、果ては淑女から芸妓・庶民の女たちに至るまで、様々な階層の「美人」がその美を競っています。
「いにしえの美人」というタイプの人もいれば、現代でも充分美人として通用するような人もいて、百花繚乱、楽しく拝見しました。
自分的に魅かれたのは、陸奥宗光の妻である亮子。「鹿鳴館の華」としてその美貌を称えられていた彼女ですが、彼女は「現代でも充分美人として通用する」タイプの人です。
個人的に1番興味深かったのは、末広ヒロ子が優勝した日本初の美人コンテスト*1に出場した面々の写真が実に38人も掲載されていたこと。2位の金田ケン子、3位の土屋ノブ子もなかなかの美女ですが、やはり末広ヒロ子は一段上だなあ…という感想を持ちましたです。なかなか目がパッチリしてるんですよ、末広ヒロ子。金田ケン子、土屋ノブ子がどちらかといえば「いにしえの美女」系なのに対して、末広ヒロ子は「現代でも充分美人として通用する」系。
昨今、男女共同参画の見地からか、各地でミスコンが消えていく傾向にあります。それはそれでやむをえないことだとは思いますが、ついつい写真を見ながら約100年前に開催された日本初のミスコンに思いを馳せてしまったというわけなのです。ちなみに、私の1押しは、石川代表の林玉子。『はいからさんが通る』に出てきてもおかしくなさげな美少女です。