悲しい週末

昨日の日曜日のことです。
妻が実家に戻っていたので、久しぶりにのんびりと朝からウマ中継見て過ごしていました。


すると。
新潟第6競走・2歳新馬戦の出走馬のなかに。
「プップー」
という名前のウマがいました。


イチコロでツボにハマりました。
なんとかわいい名前。
馬体重も386kgと、牝馬と間違うそうなぐらいの(でもセン馬…)小柄なウマ。
でも、栗毛の馬体がピカピカしているのがTVごしにも分かる、綺麗なウマでした。


「…これから追いかけていこうかな」
そう思いつつ、パソコンいじりながら聞いていた競走のさなかに。
悲劇は起こりました。


プップーは。
4コーナーでつまずいて騎手が落馬し、競走を中止しました。


騎手を落としつつも、なんとかよたよたとカラ馬の状態で入線した(ように見えた)ので。
大したことなかったのかな…と安堵していました(むしろ、後続馬に踏まれたように見えた鞍上の村田一誠騎手のほうが心配でした)。


しかし。
リプレイを見て。
途端に暗転しました。
つまずいたのは、明らかに馬体に故障を発生したのが原因のようでした。
なんというか…あの1998年天皇賞・秋サイレンススズカがつまずいたときの様子によく似ているように個人的には見えたんですよね。


果たせるかな。
夜になって、おそるおそるJRAのホームページに行ってみると。


プップーは。
左第1指骨粉砕骨折との診断。
粉砕骨折」とあっては、予後不良もやむをえないところです。


まだ2歳なのに。
デビュー戦だったのに。
彼は、天へと昇っていきました。


競馬に事故はつきものです。
粉砕骨折を起こした馬を無理して延命させたとしても、後に蹄葉炎を発症し、長い間苦しんで苦しみ続けたうえに命を落とすことになるのですから。
苦しませずに、ここで楽にさせてあげるのが情けなのだ、ということも充分理解しているつもりです。


しかし。
しかし…です。
分かってはいるんですけど。
それでも、悲しいことに変わりはありません。


競走馬は、故障を発症しても本能的に走り続けようとする習性があるらしいと聞いたことあります。
きっと、プップーも、粉砕骨折を起こしながらも、本能的に走り続けようとしたのでしょう。


まだまだこれから、という1頭の無名のウマの死ではありますが。
せめて私1人だけは記憶にとどめておこうと思いました。


★★名馬の栄光の陰には無数の馬の悲劇があることを改めて思いました。人気blogランキング★★