銘菓雑感

職場で、3時のおやつに「鳩サブレー」が出ました。
神奈川県民にはチョー有名な鎌倉銘菓です*1


箱の中に「鳩のつぶやき」と題した「鳩サブレー秘話」的な読み物が印刷されたリーフレットが同封されていたので。
他に欲しいという人もなく「ゴミ箱直行」という勢いだったので、もらって帰りました。


これが、なかなかに奥が深い読み物だったんですよ。
興味深く拝見しました。


鳩サブレー
明治の末に初めて売り出された頃は「鳩三郎」という名前だったとか。
「サブレー→三郎」の語呂合わせだったのは自明ですが、「あたかも八幡太郎義家、源九郎義経のごとく、鳩三郎(鳩サブレー)となったのです」という1文には「…大きく出たなあ(笑)」とついつい思わされてしまった日本史マニアの私。


しかし、明治の末の頃とあって。
バタ臭いこの菓子は全然売れなかったのだとか。


ここからは「鳩のつぶやき」より引用します。

そこで、ご近所の皆様、知己にお配りしたようです。皆様から「ご馳定さま、美味しかったヨ」勿論お世辞でございましょうが、これが初代には励みとなり、一層に頑張ったようでした。或る時初代の配偶者(ツレアイ)がご近所に伺った析、裏庭で鳩サブレーが犬の餌になっていたのを見たそうでございますが、初代の鳩サブレーに対する情熱を思うと、伝え難く、数年の間ないしょにしていたとのことでした。

…「犬の餌」! なんとまあ!
ちょちしんみりとしてしまいました。


ところで。
鳩サブレーというと思い出すことがもう1つあります。


高校の修学旅行で東北に出掛けた帰途。
鎌倉在住の同級生が、出発前夜に兄さんと大ゲンカしたという話を聞きました。


「…で、兄さんにはお土産買ってないのかよ?」
「ああ、そんなのいいんだよ! 駅前で鳩サブレーでも買って帰れば!


東北土産が、地元の鳩サブレー
思わず爆笑してしまいました。


鳩サブレー」というと、ついついあの日のことも思い出してしまうのです。


★★余談ですが、高校時代、鳩サブレーを「頭から食べる派」「尻尾から食べる派」と分かれていました。私は現在に至るまで「尻尾から食べる派」。人気blogランキング★★

*1:鎌倉の老舗「豊島屋」が販売している銘菓です。ちなみに、豊島屋のHPはこちら(http://www.hato.co.jp/index.html)。ドメインが「hato.co.jp」というところにこだわり感じずにはいられません。