お答えします。

12月9日付であめさんがくださった「火葬塚ってなんですか?」というご質問(http://d.hatena.ne.jp/CasparBartholin/20061209#c1165770130)に対して回答させていただきます。


「火葬塚」。
文字通り、「ここで火葬をしましたよ」という記念のモニュメントみたいなものです。


以下、平凡社の『世界大百科事典』より抜粋します。

火葬場所を記念して設けた施設。火葬骨を納める火葬墓とは性格を異にする。古代・中世において、火葬場所を火葬塚とし、遺骨を別の墳墓に納める方式は最も格式の高い葬法であり、公式にこれを行えるのは天皇とその近親者に限られている。天皇上皇女院等の葬礼次第を記した『吉事略儀』(12世紀後半頃)には火葬塚について、貴所(火葬地)の施設を取り除いた後に土を盛ること、石卒都婆(いしそとば)を立てること、釘貫(くぎぬき)(木戸)をたて四面に溝を掘ることを記している。また奈良時代には、元正天皇が自らの厚葬を禁じて、火葬地と埋葬地とを別にせぬように詔していることから、逆にこの種の葬法が存在したことが推測できる(『続日本紀』養老5年10月13日条)。

…というわけです。
天皇の火葬塚は、陵墓に準ずる扱いを受けており(他に類似のものとして「分骨所」「灰塚」「髪歯爪塔」などがあります)、全て宮内庁が管理しています。


…こんなもんでいかがでしょうか、あめさん?


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