続・ぼろぼろな駝鳥

自分のぼろぼろ具合はさて置きまして…。


昨日のエントリでもチョロっと触れましたが。
高村光太郎の「ぼろぼろな駝鳥」、なかなかに味わい深い名詩だと思いますよ。

何が面白くて駝鳥を飼ふのだ。
動物園の四坪半のぬかるみの中では、
脚が大股過ぎるぢやないか。
頸があんまり長過ぎるぢやないか。
雪の降る国にこれでは羽がぼろぼろ過ぎるぢやないか。
腹がへるから堅パンも食ふだらうが、
駝鳥の眼は遠くばかり見てゐるぢやないか。
身も世もない様に燃えてゐるぢやないか。
瑠璃色の風が今にも吹いて来るのを待ちかまへてゐるぢやないか。
あの小さな素朴な頭が無辺大の夢で逆まいてゐるぢやないか。
これはもう駝鳥ぢやないぢやないか。
人間よ、
もう止せ、こんな事は。


…光太郎の描いた駝鳥のように生きている人間。
現代にはどれぐらいいることでしょうか?
実に皮肉なものです。


今を生きている我々は。
誰に向かって「もう止せ、こんな事は」という言葉を発すればよいのでしょうか?


★★…と書いてはいますが本質的にはオッペケペーなワタクシ。人気blogランキング★★