武に秀でた人に少しだけ憧れる自分もいる。

すみません。「壮士の最期」シリーズは再び「1回お休み」ということで。


最近ハマっているものの1つに。
独身時代に購入した、DVD−BOXの完全版『独眼竜政宗』があります。
NHK大河ドラマ 独眼竜政宗 完全版 第壱集 第1回 ~第27回収録 [DVD]


1987年放送のこのドラマ。
新選組!』にめぐり合うまでは、間違いなく自分の中の「ベスト・オブ・NHK大河ドラマ」だった作品です(次点として『草燃える』(1979年))。今でも、颯爽と馬上のナベケン(若かった!)が現れるオープニングを見ているだけで血肉が躍ります。もろもろの家事や作業をしつつ、BGVとして流しっぱなしにしてやる気を盛り上げています*1


この作品。
政宗の生涯を、誕生から最期まで追いかけたものでしたので。
当然、下半期の政宗は秀吉や家康に屈して「丸くなった」姿で描かれていましたが。
なんといっても、「俺は天下を取る!」と奥州を暴れ回っていた若き日の政宗の姿に惹かれます。家督を継いで、思わぬアクシデントで父・輝宗を失いながらも仙道筋に覇を拡げていき、摺上原の戦いで遂に宿敵・蘆名氏を滅ぼして会津をも手中に収めるまでの、文字通り「天駆ける竜」であった頃の彼に。


そんな彼を、文字通り「両輪」として支えていた家臣がいます。
1人は、彼の傅役から執政となり、後に陪臣の身でありながら白石城主を政宗に任されるなど、終生政宗の信任が厚かった、片倉小十郎
そしてもう1人は、彼の1歳年下の又従兄弟にして、その勇猛果敢な戦いぶりを広く知られた名将、伊達成実でした。


政宗を「独眼竜」たらしめたのは。
智においては、片倉小十郎が彼のそばにいて常に的確なアドヴァイスを送り。
武においては、伊達成実が獅子奮迅の奮闘を以って戦いの数々を勝利に導いたからに他ならないでしょう。


その2人のうち。
今回は、伊達成実について、ちょこっとだけ触れたいと思います。


政宗関ヶ原の戦いの後に仙台城主になると。
成実は、支城の亘理城を与えられ、その城主となります。
その家系は、代々「亘理伊達家」と称され、一門として仙台の宗家を支えていきました。


現在の宮城県亘理郡亘理町に。
正保3年(1646年)6月4日に、政宗に遅れること10年、79歳で没した成実の霊廟があり。
内部に成実の木像が安置されています。


その木像が↓これなんですが。


大河ドラマの『独眼竜政宗』で三浦友和さん演じる成実がかぶっていたことで一部ではおなじみなのですが。
成実の兜についている前立は、ムカデがデザインされたものです。
「ムカデは決して後に引かないので、その勇猛さにあやかりたい」として、彼はこのデザインに決めたのだといいます。
かつて弊ブログでいろいろな甲冑や兜を紹介させていただいたことがありましたが、成実のものもなかなかどうして、個性的です。まあ、いわれを聞けば「武勇無双」と称えられた彼にふさわしいものではありますが。


余談ですが。
大昔読んださるマンガで。
彼のこの兜の前立を「お魚の骨」と例えていたものがありました。
「…見える見える!」と大笑いしたのをよく覚えています。


★★高橋なのさんの『Dandy dragon』という作品でした。最近再版されたらしいので、購入してみようかな。人気blogランキング★★

*1:その勢いで修士論文の研究テーマも仕上げたらどうだ自分?(笑)