違いの分かる男!?
「競走馬採尿失敗で人間の尿混入」(http://www.sponichi.co.jp/society/news/2007/03/08/04.html)
兵庫県尼崎市の園田競馬場で昨年12月6日のレースで1着になりながら、尿から禁止薬物のカフェインが検出され失格になった競走馬ロゴス(牡6歳)の尿に、人間の尿が混じっていたことが7日、分かった。レース後に尿を検査した男性(25)が「規定量の採取に失敗し、自分の尿を混入した」と供述。兵庫県警はこの男性を8日にも競馬法違反で書類送検する。
尿を混入した男性は園田競馬を主催する兵庫県競馬組合が採尿を委託している警備会社の社員。園田競馬ではレース終了後に1、2着馬と指定された競走馬に尿検査を実施している。レースを終えクールダウンした後、1頭につき警備会社の社員1人が採尿を担当してきた。
検査では発走後1時間以内に最低80CCを採取しなければならないが、当日はロゴスから約50CCしか取れなかったという。男性は自分の尿をプラスしたことを認め「規定の量が採取できなかったら、解雇されると思った」と話している。採取の3時間前に昼食を取った際、茶を飲んでいた。尿が規定量に足りない場合は、血液で薬物検査をする。男性はロゴスの前に採尿した数頭でも規定量ギリギリだったと話している。
ロゴスは、5歳だった昨年12月6日、第8レースに出走し、1着になった。しかし、検査で競馬法で禁止されているカフェインの陽性反応が出たため失格となった。馬主や調教師、騎手らが賞金の約35万円を返還。同組合が競馬法違反で告発し、兵庫県警などが鑑定を進めていた。
同組合は、男性の尿にカフェインが含まれていた可能性があるとして、ロゴスへの失格などの処分を取り消し、1着に復帰させた。馬主らが返還した賞金なども再交付する。レース結果は失格処分にする前に確定しており、今回の処分取り消しは払い戻しに影響しない。今後の対策については、「採尿の態勢強化や採尿馬房への監視カメラの設置などを実施し、再発防止に努める」としている。
同馬の戦績はこれまで33戦3勝。騒動後は3戦して勝ち星はなかったが、思わぬ形で“4勝目”を挙げる格好になった。
…ありえない、ありえないですって、こんな事件。
「検便忘れた小学生が、飼ってるイヌが出したブツを持ってって、寄生虫が見つかった」どころの騒ぎでは済まされないことぐらい、この「25歳警備会社社員」は分からなかったのかなあ…。
しかし。
このニュースがきっかけで。
このロゴスというウマをいろいろと調べてみたら。
次から次へと面白い事実が見つかりました。
まず血統。
父はスペシャルウィーク、母はミッシングロジック、母の父はDanzigというチョー良血馬です。
生産牧場はあのノーザンファーム。
エリートだったんですね。
こんな血統馬なのに中央で走ってないのかなあ…と思ったら。
走ってました。
中央時代は栗東・佐山優厩舎に所属していました。以下、中央での全成績。
…結局、中央では6戦0勝(2着2回)に終わったようです。
しかし…ムチャな使われ方してましたなあ。最後なんて「中1週→連闘→連闘」ですから。よくパンクしなかったものです*1。
で。
兵庫競馬の中塚猛厩舎に移籍となったのですが。
ニュース番組見てたら。
中塚調教師が「これでこいつの無実を晴らすことができました(とロゴスの頭を撫でながら)」と語っていたのが印象的でした。
1人の人間の下らぬ保身のせいで、あやうく犠牲になりかけたロゴス。
思わぬ災難でしたが、晴れて「汚名を雪ぐ」ことができたことですし、本人(本馬?)的には不本意な形ではあるにせよ注目を浴びる形にもなったのですから、この事件を「災い転じて福となす」としてもらいたいものです。
そういえば。
レース後に競馬場から逃げ出して県道疾走したノボリハウツーはその後どうしているのかなあ(http://d.hatena.ne.jp/CasparBartholin/20070225#p2)*2。
★★きっと、ロゴスの次のレースでは、単勝100円の応援馬券が山のように売れるに違いない。人気blogランキング★★