最近「ウマ」カテゴリのエントリが多いのは気のせいです。

「JRA表記変更、桜から「jpn1」」(http://www.nikkansports.com/race/p-rc-tp0-20070323-173656.html

「G」に代わるグレード表記が「jpn」になることが22日、分かった。国際セリ名簿基準委員会(ICSC)が定めた国際ランクで、日本は今年「パート1国」へ昇格。これに伴い国際レース以外の重賞で「G」を使用できなくなるため、今回の措置が取られた。「jpn」は「JAPAN」から3文字を取った名称。JRAは「『日本独自のもの』という意味を示すため」と話している。G1ではクラシック第1弾の桜花賞(4月8日)から「jpn1」になる。正式発表は今月28日に行われる。
国際レースとは、外国馬が出走できる競走。「jpn」は外国馬が出走できないクラシック、そのトライアル、2歳戦などで使用される。今週の高松宮記念は国際レースであるため従来通り「G1」と表記。4月以降は皐月賞などが「jpn1」、セントライト記念などが「jpn2」、新潟2歳Sなどが「jpn3」と呼ばれることになる。
今回の決定までは新表記の候補としてクラス(CLASS)の「C」や「J」が挙がったが、商標登録などの問題もあり「jpn」に落ち着いた。今後はJRAが発行するレーシングプログラムや映像で、国際レース以外の重賞にはすべて「jpn」が使用される。

2月28日付のサンケイスポーツの記事に詳報がありました。
「7冠馬ディープ格下げ?国際グレード競走以外「G」使えない!」(http://www.sanspo.com/keiba/deep/news/ke2007022800.html

ダービーがGIでなくなる! 世界の競馬に強い影響力を持つ国際セリ名簿基準委員会がJRAに対し、国際グレードレース以外のレースに「G」の文字を使用しないよう勧告していることが27日、明らかになった。日本の競馬は国際化を進め、今年になってようやく国際パートI国入りを果たしたばかり。ところが、皮肉にもパートI入りによってGIの名称の変更を迫られ、JRAは対応に頭を痛めている。


1984(昭和59)年に中央競馬グレード制が導入されてから、四半世紀近くが経過した。現在では「ジーワン」「ジーツー」「ジースリー」という表現はすっかり定着し、競馬ファン以外にもよく知られるようになったほど。それだけにこの表現が使えなくなるのは影響が大きすぎ、興行的な面でもダメージは否めない。
本来、国際的にグレード(ヨーロッパではグループと表現)は、イコール国際グレードという認識が持たれているのに対し、日本のグレードレースは主催者のJRAが勝手にランク付けしてきた経緯がある。しかし、今年になり国際パートI国に昇格したことで、「G」の“乱用”は許されなくなったというわけだ。
JRAの今年の平地Gレースは121レースで、この中で国際グレードとして認定されているのは別掲の60レース。すべて外国調教馬に開放されている国際レースで、この60レースについては「GI」「GII」「GIII」と表現できる。
昨年新設されたGIヴィクトリアマイル、GII目黒記念、GIIアルゼンチン共和国杯などは外国調教馬に開放されていながらも“ローカルグレード”のままだが、近い将来、国際グレードレースとして認定される見込みだ。
だが、JRAは日本の馬産の保護と興行面から、2歳戦から3歳のクラシック・レース(皐月賞、ダービー、菊花賞桜花賞オークス)までは日本産馬と、日本で馬名登録した外国産馬(いわゆるマル外)に限定して戦わせる方針を崩さない。外国調教馬に開放しない限りはどんな重要なレースでも、国際グレードとしては認定されないのだ。
といって、今さらグレードという表現を変えるのも各方面に影響が大きすぎ、記録の整備なども煩雑になる。また、JRAでなく地方競馬の交流Gレースにも影響が波及することは必至だ。
21年ぶりに無敗で牡馬クラシック3冠を達成したディープインパクトも7冠馬とは呼べても、国際GIは宝塚記念ジャパンCの2勝。国際的にはGI7勝馬でなくGI2勝馬になってしまう。この非常事態にJRAはどんな答えを出すか。


ちなみに。
「別掲」の60レースとは、JRAホームページにあるこれら(http://jra.jp/news/200611/112002_01.html)です。


…この件に関して。
個人的には「由々しき事態である」と言わざるをえません。


これらの事態に対応するには。
目先だけで「jpn1」なんてまやかしの呼称を新設するのではなく。
クラシックを含む全ての重賞レースを外国馬に開放するべきではないかと思います。


イギリスダービーだって。
アイルランドダービーだって。
フランスダービーだって。
ドイツダービーだって。
全て、外国馬に開放されているじゃないですか。


現に。
イギリスダービーで初めてフランス馬であるグラディアトゥールが勝利した(1865年)ときには、大騒ぎになりつつも、観衆はスタンディング・オベーションで出迎えたといいますし。


「強い馬が勝つ」。
ただ、それだけのことだと思うんです。
いつまでも「馬産地の保護」を名目に“箱庭競馬”に終始していては、「日本ダービー」の名が泣こうってもんです。
いい加減で、JRAも目を覚ましてくれないもんかなあ…と思わずにはいられません。


できるだけ早い日に。
本当の意味での「GI」へと生まれ変わった日本ダービーオークス皐月賞菊花賞桜花賞などを目にしたいものです。


★★そして、「イギリスダービーに挑戦する日本馬」も出てきてほしいものです。人気blogランキング★★