今年も快哉を叫びつつ、ふと思った。
というわけで。
昨日のエントリで話をさせていただいたとおり、ドバイのことを案じつつコロリと寝てしまい。
朝イチで結果を確認したら。
今年はアドマイヤムーンがやってくれました!
同馬はこれで悲願のGIゲット。しかも「初GIが国際GI」というオマケまでつけてくれました。
次走は香港のクイーンエリザベス2世カップになる予定だとか。その次は…どこになるんでしょうね? もし安田記念になったら、武豊はスズカフェニックスとアドマイヤムーン、どちらを選択するんでしょうね?
ところで。
今回のアドマイヤムーンの勝利で、しみじみ思ったことがあります。
アドマイヤムーンは、これが初めてのGI戴冠になります。
現在4歳のJRA所属馬で、GIタイトルホルダーはこれで9頭目。あとの8頭は、メイショウサムソン(皐月賞、日本ダービー)、ソングオブウインド(菊花賞)、ロジック(NHKマイルカップ)、アロンダイト(JCダート)、キストゥヘヴン(桜花賞)、カワカミプリンセス(オークス、秋華賞)、テイエムプリキュア(阪神JF)、フサイチリシャール(朝日杯FS)…という面々です。
で。
何が言いたいのかというと。
この9頭のうち。
今年以降も「GI」として格付けされているレースの覇者。
言い換えれば「国際的にGI馬として認識される馬」って。
アロンダイトとアドマイヤムーンの2頭だけなんですよね。
GI2勝、それも皐月賞に日本ダービーという堂々とした「クラシック2冠馬」であるメイショウサムソンですが。
国際的には「GII1勝馬*1」としてしか認められていない…ってことなんですよね。
JRA的には「GI2勝」であったとしても…です。
いくらJRAが「2006年以前に行われた重賞競走の格付け表記については、遡って格付けが変更されることはありません」とリリースしたとしても。
それは「日本国内のみにおいて有効なマイナールール」なわけであって。
本来尊敬されてしかるべきである「クラシック2冠」を果たした馬が、国際的には「単なるGII馬」としてしか見てもらえない。
そんな事態が生じてしまったわけなのです。
あの「Jpn」なんて妙チクリンな格付けをJRAが誕生させてしまったことによって。
本質的な問題解決が棚上げされたままで、各馬の序列(と言うとオーヴァーかな)の「ねじれ現象」が生じてしまった…と言っても過言ではないと思います。
さらに言ってみれば。
「JpnI」なんて格付けで片付けられてしまった日本のクラシックレースは。
国際的には何の価値も認めてもらえない「ただの箱庭レース」に成り果ててしまった…ということにはならないでしょうか。
これはすなわち「JRAが、自らの手で日本のクラシックレースの権威を地に堕としてしまった」ということに他ならないのではないでしょうか。
この事態を解決するためには。
以前に私が語らせていただいたとおり。
一刻も早く、JpnIを含む全ての重賞競走を「国際競走」として外国馬にも開放し。
できるだけ早く「国際的にGレースとしての格付けを得られるようにする」しかないはずです。
いつかは通らなくてはならない道だと思います。
早い決断が必要なのではないでしょうか。
よくよく思い出してみてください。
21世紀になるまで「クラシック競走や天皇賞には、日本所属の外国産馬ですら出走ができなかった」という過去を。
それが今では、当たり前のように外国産馬が出走可能になっています。
そして、天皇賞に至っては、今や外国馬にも開放され、国際的にもGIとして認定されています。
どうして「クラシックなどの3歳までのGレースだけは例外」なのでしょうか?
合理的な理由など、そこにはないはずです。
「馬産地の保護」を理由にするなら、「重賞競走の賞金そのものを減額する。その代わり、内国産馬が勝ったり着に入ったりしたときには付加賞金を大幅にプラスして付与する」などの形で、システム面でいくらでも工夫できるはずです。
自分は、メイショウサムソンは大好きなウマの1頭です。
だからこそ、彼のこれまでの栄誉が傷つけられてしまったようで、今回のJRAの措置には納得いかないんですよ。
彼にはぜひ、今後自力で「国際GI馬」として認められるよう、天皇賞・春、宝塚記念…とぜひ頑張っていってほしいものです。
なんか、思いがけないところまで話が飛んでいってしまいましたが。
「アドマイヤムーンが今回偉かった」ということが言いたかったことには変わりありません。
「本当におめでとう! 強かった!」ですね。
★★「小言幸兵衛」な自分。「横綱審議委員会」みたい。人気blogランキング★★