おお、久々の日本史ネタだ。

表題にもあるように。
明治34年(1901年)の今日6月21日、立憲政友会所属の政治家・星亨が暗殺されています。
殺害犯は、剣客・伊庭想太郎。箱館戦争土方歳三らと共に戦って戦死した伊庭八郎の弟に当たる人物です。


伊庭は。
「四谷区前学務委員」の名刺を差し出して東京市参事会室に乱入し。
例会当日で市長らと雑談中の星を見つけるや。
「賊!」の一声を発するや、星を2度、3度と刺して絶命させたのだそうです。
その間、わずか数十秒のことであったといいます。


星亨は。
なかなか敏腕の政治家として知られる一方。
その押しの強い、ともすれば「横柄」と取られかねない正確から、名前をもじって「押し通る」と陰で呼ばれていたといいます。
立憲政友会がらみの汚職に関与していたという噂もあり、一部のジャーナリズムから攻撃を受けていたという事実もあります。


ところで。
歴史読本』(新人物往来社)の昭和53年6月号「特集 日本暗殺秘史」に。
星亨の暗殺2日後の「東京日日新聞」に掲載された遺骸の創痕図が載っていました。


…けっこうきてますね、当時のジャーナリズム。
しかも、絵とはいえ…全裸ですよ、星亨。いかがなものかと。


この絵によると。
伊庭想太郎は、わずか数十秒の間に、かなりの回数にわたって星亨に斬りつけたことが分かります。
「暗殺」という手段を用いたのですから決して感心してはいけないんでしょうけど、それでも「…さすが伊庭八郎の弟」と思わず口にしてしまいそうな剣技です。


★★ひと頃、仲間うちで「賊!」が流行語になったことがある。人気blogランキング★★