「せん」と「まん」

昨日取り上げようと思っていた、このネタ。


例の平城遷都1300年祭マスコット「せんとくん」には相変わらず批判タラタラのようですが(http://d.hatena.ne.jp/CasparBartholin/20080302#p1)。

遂に「対抗キャラ」がお目見えしたようです。


「「せんとくん」対抗キャラは「まんとくん」」(http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0806/02/news073.html

2010年に奈良で行う「平城遷都1300年祭」のマスコットキャラクターとして、「せんとくん」に対抗する新キャラを募集していた「クリエイターズ会議大和」は6月2日、ネット投票などで選んだ新キャラ「まんとくん」を、Webサイトで発表した。
鹿のキャラクターが、朱雀門を模した帽子をかぶり、白いマントを着けたデザイン。白いマントには「1300年という節目、新たな気持ちで次代へ」という意味を込めており、四季折々、奈良の都にちなんだ模様のマントをはおっていく予定だ。
まんとくん」という名前は、採用決定後に、クリエイターズ会議・大和と作者が共同で決めた。漢字は「万人くん」で、万人に愛されて大きく育つよう祈りを込めて名付けたという。「万葉集」の万人、都に満ちる「満都」もかけた。
まんとくんは、Web投票で1位だったが、街頭投票では別の鹿のキャラクターが1位。5月31日に奈良市内で開いた最終選考会で決戦投票をしたところ、全員がまんとくんを選んだという。
作者は、埼玉県のクロガネジンザさん。「末永く愛していただけたら幸いです。個人的には、着ぐるみ同士でせんとくん兄貴とのツーショットが早く見てみたいです♪」とコメントしている。
せんとくんは、平城遷都1300年祭記念事業協会が選んだ1300年祭の公式キャラクターだが、「かわいくない」といった批判が続出。奈良在住のクリエーターで構成する「クリエイターズ会議大和」が、代替キャラクターを自主的に募集していた。


(イラスト:まんとくん


「クリエイターズ会議・大和」のホームページでも発表されていました。


「新しい奈良のキャラクター「まんとくん」です」(http://creators-yamato.net/mascot.html

マントをはおって颯爽と登場した「まんとくん」。
漢字で書けば「万人くん」。
千人をはるかに超える五万人の人々に選ばれて誕生。
万人に愛されて大きく育つよう、祈りを込めての命名です。
「万葉人」の万人、都に満ちる「満都」にもかけています。
平城遷都1300年祭を祝う新しい奈良を象徴するキャラクター「まんとくん」は、
四季折々、奈良の都に因んだ模様のマントをはおっていく予定。
どうかよろしくお願いします。


…正直言って。
かわいらしさでいけば、圧倒的に「まんとくん」に軍配上がるところなんですけど…。


↓街の反応を紹介した記事です。
せんとくん対抗「まんとくん」 地元は「使いやすい」「応援したい」歓迎ムード」(http://sankei.jp.msn.com/life/trend/080604/trd0806040616003-n1.htm

平城遷都1300年祭のキャラクター「せんとくん」に対抗して、地元デザイナー団体「クリエイターズ会議・大和」が2日、独自キャラクターの「まんとくん」を発表した。同祭の事業協会も認める正統派の“ゆるキャラ”ぶりに、せんとくんに反発してきた地元の商店街や寺院団体は「使いやすい」「応援したい」とコメント。おおむね歓迎ムードに包まれた。
県庁で会見した同団体の田中功事務局長は、まんとくんの愛称に関連して「『せん』(千)より『まん』(万)の方が多い」と話し、せんとくんへの対抗意識を強くにじませた。また、作者のクロガネジンザさんは「着ぐるみ同士で、せんとくん兄貴とのツーショットが早く見てみたい」とのコメントを寄せた。
一方、奈良市中心部の8商店街でつくる「市中心市街地活性化研究会」の松森重博理事長によると、「市民の手で選ばれた独自キャラを、早速シャッターに描きたいという店舗も出てきている」。さらに「両方を並列して使うこともできる。話題性もあるので、活性化イベントや各店舗で商品開発などが進むのでは」と相乗効果に期待する。
JR奈良駅前の三条通ショッングモールの新堂順規理事長は「せんとくんは店頭に掲示すれば子供も逃げ出すようなデザインだったが、まんとくんは愛されるデザイン。せんとくんも排除はしないが、両キャラクターは今後、真価が問われるはず」と指摘した。
また、地元寺院の親(しん)睦(ぼく)団体「南都二六会」の橋本純信・十輪院住職は「まんとくんのデザインには違和感を感じる部分がない。公募と投票で選ばれたことも評価できる。応援していきたい」と歓迎の意向を表明した。
これに対し、事業協会の一柳茂事務局次長は、せんとくんとの性格の違いを強調し、「競合はしないと考えている。友達の1人が増えたという印象」と冷静に話した。
新キャラクター「まんとくん」について、市民の間ではおおむね評価する声が目立った。
奈良市の会社員、橋口美那子さん(28)は「せんとくんよりも幅広い世代に受けそうでいいと思う。着けているマントに名前がかかっていて、イメージしやすい」。大阪市の会社員、勝田容(よし)充(みつ)さん(46)も「せんとくんよりもキャラクター全体がシカっぽく、奈良がイメージできて非常にいいと思う」と称賛した。
一方で、容姿やネーミングを疑問視する声も。奈良市若葉台のフリーター、照屋翼さん(22)は「せんとくんの方がキャラクターとして面白いし、まんとくんインパクトが薄い。『遷都祭』とどう関係あるかも今ひとつ分からない」と話した。

せんとくんは店頭に掲示すれば子供も逃げ出すようなデザインだったが」ってダメですよそんな誰もが感じてしまう感想を豪速球で放ったら(笑)。


今回の騒ぎのなかで、個人的にすごくホッとさせられたのは。
まんとくん」の生みの親であるクロガネジンザさんの「個人的には、着ぐるみ同士でせんとくん兄貴とのツーショットが早く見てみたいです♪」というコメントです。
「かわいくない!」という理由で排除するのではなく、「共存」していくことができるのなら、こんなに素敵なことないと思います。
確かに最初は「…え?」と思わされた「せんとくん」ですが、今となっては「出来の悪い子ほどかわいい」といった感情(失礼!)すら湧き上がってきて、「これはこれでアリかも…」と思わされてしまったのもまた事実なのです。
どうか、「まんとくん」誕生で「せんとくん」が葬り去られてしまうことなく、2つのキャラクターが仲良く祭を盛り上げていってもらえますように。


最後になりますが。
今回、あえて中2マインド丸出しのシモを封印してエントリを進めてきましたが。
このニュースを聞いた際に1番最初に感じたことは「…『せん』に対して『まん』? やらしー」だったことを懺悔しなくてはならないところです。


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