少しばかり真面目に語ります。

…といっても、本日8月15日関連の、特に昭和20年8月15日関連のネタではありません。
ご了承ください。


弊ブログでは、しばしば「Wikipediaでは…」と、Wikiに記載されている内容を引用させていただいております。
が、同時に、たいていは「Wikipediaの記載内容には、全幅の信頼が置けないものも少なくなく…」と注記をさせていただくのが常です。


とまあ、ここまでが前段なのですが。


今日。
Wikipediaの「近藤勇」の項で(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%BF%91%E8%97%A4%E5%8B%87)。
トンデモな記述を見つけて、飛び上がりました。

名言
NHK大河ドラマ新選組!」で登場。以下の井蛙の出典は荘子の『荘子 (書物) 』秋水篇の「井鼃不可以語於海者 拘於虛也 夏蟲不可以語於冰者篤於時也」、強調の出典については発言者は不明。

…驚きました。
しかも、編集過程を順次遡って辿ってみたところ、1番最初にこの項を追加した人は「名言:井の中の蛙大海を知らず。されど空の高さを知る」しか書いていない始末。
うっそー。


みなさん。
この言葉、本当に近藤勇が言ったなんて確証、何1つないですからね。
おそらく、1番最初にこの項を追加した人は、『新選組!』第6話「ヒュースケン逃げろ」で香取慎吾演じる近藤勇が語っていたセリフを史実と混同して記述されたんでしょうが。
これ、三谷幸喜さんの創作といってほぼ間違いないはずですから*1
逆に、本当に近藤勇がこの言葉を残していたという文献が残っているのだとしたら、ぜひぜひ出典をご教示いただきたいです。いやイヤミで言ってるんじゃなくて本心から。


このあたりのところが「Wikipediaの持つ危うさ」なんでしょうね。
Wikiを引用する際には、使い手の「審美眼」が問われるところです。
改めて、その思いを強くしました。


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*1:ネットでは「『されど空の高さを知る』という言葉自体が三谷幸喜の創作である」と書かれているサイトもありますが…これについては「江戸時代のさる文献に書かれている」「『されど空の青さを知る』と続くパターンもある」と諸説あるようです。