こりはスゴい。

「クワガタ:太古も子供たちの人気者だった? 縄文時代の全身発見――奈良・秋津遺跡」(http://mainichi.jp/select/science/news/20110525dde041040075000c.html

奈良県橿原考古学研究所は24日、同県御所市の秋津遺跡で、縄文時代晩期(約2500〜2800年前)のノコギリクワガタの雄1匹の全身(体長約63・5ミリ)=写真・同研究所提供=が見つかったと発表した。縄文時代の遺跡でクワガタの全身が見つかった例はないといい、専門家は「全身が保存されるための条件が偶然重なった奇跡」と驚いている。
橿考研によると、縄文時代晩期の小川跡の南岸、ブナ科の常緑広葉樹アカガシの近くの土中で見つかった。22・5ミリの大あごなど、ほぼすべての部位が残っていた。現代のノコギリクワガタと変わらないという。全身が残った理由を橿考研は「樹液を吸うために暮らしたアカガシのそばで死に、直後に水とともに流れ込んだ土に埋まって外気と遮断され、乾燥や菌から守られたことが原因」と推測している。
発見されたクワガタは、同県橿原市畝傍町の橿考研付属博物館で6月12日まで展示される(月曜休館)。【高島博之】

「縄文のクワガタ、奈良の遺跡から発見 ほぼ完全な形」(http://www.asahi.com/national/update/0524/OSK201105240074.html

縄文時代晩期後半(2500〜2800年前)のノコギリクワガタが、奈良県御所(ごせ)市の秋津(あきつ)遺跡でほぼ完全な形で見つかった。県立橿原考古学研究所橿原市)が24日発表した。大あごなど一部だけ見つかった例はあるが、完形に近い縄文時代のクワガタは全国初という。
大きく湾曲した大あごを持つ体長約6.4センチ、幅約1.5センチのオス。地中約2メートルの同時代の木の根の下で見つかった。左前脚以外はほぼ残っており、体毛や爪の先も判別できた。水や土で密閉されて酸素が絶たれ、細菌が活動できず分解されなかったらしい。同じ地層からは同時代の土器や土偶の破片約1千点も見つかった。
橿原市昆虫館の中谷康弘・館長補佐は「外観は現代のクワガタと全く同じ。遺伝子レベルで違いがわかればおもしろい」と話す。25日〜6月12日、同市の橿考研付属博物館(0744・24・1185)で公開される。(渡義人)

(写真:秋津遺跡で見つかった縄文時代ノコギリクワガタ=24日、奈良県橿原市の県立橿原考古学研究所池田良撮影)

朝日新聞の記事に。
いつくか興味深い写真が掲載されていました。


↓「地層からほぼ完全な形で見つかった縄文時代ノコギリクワガタ」。

↓「ノコギリクワガタは、中央に見える川の跡の右岸にある木の根の下から見つかった」。


考古学の分野でも。
生物学の分野でも。
エポックメーキングな発見だと思います。


「クワガタ出土」なんてニュース。
おそらくこれまでもこれからも聞かれないでしょうから。
なんたって「1匹ゴロリ」ですからね。


遺跡のある御所市は。
昨年11月の現地調査で赴いた場所の1つです。
懐かしいなあ。


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