京都にいるからでしょうか?

…久しぶりに、こんな夢を見ました。


夢の中で、自分は新撰組の隊士でした。
巡察中、長州だか土佐だかの浪士を何人か斬って捨てて、名前(を名乗ったんですが…何と名乗ったのかは思い出せません)を告げたところ。
蜘蛛の子を散らすように浪士たちは逃げていきました。


さて。
屯所(内部の間取りから想像するに、壬生時代の屯所のようでした)に戻ったところ。


そこでは。
切腹の準備が既に整っていました。


正面には。
白装束をまとった、中肉中背で穏やかそうな人物が。
もうすぐ切腹だというのに涼しげな顔をして座っていました。
「…山南さんだな」、自分は直感しました。最近でこそ、堺雅人さんのイメージで「細くて繊細」と見られがちな彼ではありますが、当時屯所になっていた八木家の家の人の証言によると「中肉中背で、優しそうな感じの人だった」ということですし。


山南さんとおぼしき人物は。
自分の姿を目にすると。
「…今回の仕儀は、仲間を裏切ってのことではないのです。それだけは分かっていただきたい」と静かに語りかけてきました。
自分は、小声で「…分かっている」と囁くのが精一杯でした。


自分に向かって山南さんがそう語りかけてきたこと。
山南さんと自分の会話を聞いた室内にいた隊士たちがザワザワし出したことから。
自分は土方歳三なのだな…ということが初めて分かりました。


突然。
幹部席に座っていた、背が高くて美男子の男が、ざわめく隊士たちを涙ながらに大声で一喝しました。
よく覚えてないのですが、「…俺たち試衛館の仲間たちの結束は」という1節だけはハッキリと聞き取れたことから、試衛館関係の誰かしらであることだけは分かりました。
美男子で短気…ということから推測するに、多分その男は原田左之助だったのでしょう。


…とまあ。
こんなところで目が覚めて。
スクーリングに向かったのですが。


なんとまあ、あまりにあまりのリアルな夢でした。
まるでその場に自分が居合わせたかのような。
京都にいるということで、もしかしたら目に見えない何かが、「夢」という形を借りて自分の中に降りてきたのかもしれません。


「壬生時代の屯所である(おそらくは前川邸だったような…)」からといって。
自分の眼前に座っていた“切腹直前”の人が山南敬助であったという確証はありません。
野口健司だったかもしれませんし*1
「後ろにいた介錯人がヒラメ顔だった」としたら山南さんでビンゴなんですけど。


ましてや。
夢の中の自分が土方であったという保証もどこにもありません。
組長クラス(最初は「斎藤一かな…」とも思いました)だったり、伍長クラスだったり、はたまた平隊士であっても、何らおかしくはないのです。


でも。
その「山南さんとおぼしき人物」が夢の中の自分に語りかけてきたこと。
そして、その際の周囲のリアクションから。
「ああ、夢の中の自分は土方だったのだ」と改めて確信しました。
あるいは…土方の思念に自分が夢の中でシンクロしたとか。


それにつけても、心から安心したのは。
夢の中の山南さんが、自分に向かって「おお、やって来たか九尾の狐」なんて恨みがましい言葉を一言も発しなかったことでした。


「…やっぱり、2人は憎しみあってなんかいなかったんじゃないかな」。
そう思って。
ちょびっとだけ嬉しい気持ちで京都駅まで向かった自分なのでした。


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*1:野口健司の切腹については、かつて弊ブログで詳しく語らせていただいたことがあります。こちら(http://d.hatena.ne.jp/CasparBartholin/20051017#p1)をご参照ください。