大ショック!

昼休みに飛び込んできたニュースに。
悄然としました。


「実朝暗殺を目撃?鶴岡八幡宮イチョウ倒れる」(http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100310-OYT1T00422.htm

10日午前4時40分頃、神奈川県鎌倉市雪ノ下の鶴岡八幡宮で、同県指定天然記念物の大イチョウが根元から折れて倒れているのを男性警備員が発見した。
鶴岡八幡宮では、老木の大イチョウが雪を含んだ強風で倒れたとみて原因を調べている。
県や同八幡宮社務所によると、大イチョウは高さ約30メートル、幹回り約6・8メートルで、樹齢800年から1000年以上。鎌倉幕府3代将軍の源実朝(さねとも)暗殺の舞台として知られている。10日午前4時15分頃から断続的に「ドンドン」という音がし、同40分頃に大きな音がしたため、警備員が見に行ったところ、木が倒れていた。横浜地方気象台によると、当時、現場から最も近い辻堂観測地点(藤沢市)で最大瞬間風速11・2メートルを記録した。
鶴岡八幡宮の大イチョウ=社殿に向かって左側の石段横にあった。江戸時代の書物「鎌倉物語」などには、1219年に参拝を終えた鎌倉幕府3代将軍の源実朝を暗殺しようとした、おいの公暁(くぎょう)が隠れたと記されている。1955年に神奈川県の天然記念物に指定された。


(写真:倒れた鶴岡八幡宮の大イチョウ(10日、神奈川県鎌倉市で読売ヘリから)=菅野靖撮影)

鶴岡八幡宮:大銀杏倒れる…樹齢千年、実朝暗殺の舞台」(http://mainichi.jp/photo/news/20100310k0000e040045000c.html

10日午前4時40分ごろ、神奈川県鎌倉市雪ノ下の鶴岡八幡宮吉田茂宮司)の本殿前にある県指定天然記念物「大(おお)銀杏(いちょう)」が、根元付近から折れて倒れているのを警備員が見つけた。9日夕から続いた強風が原因とみられる。けが人はなかった。大銀杏は鎌倉幕府三代将軍、源実朝(さねとも)の暗殺事件の「隠れ銀杏」として知られる。同八幡宮関係者は「あり得ないことだ」とぼうぜんとしている。
八幡宮によると、大銀杏は幹回り6.8メートル、高さ約30メートルで樹齢は1000年とされる。午前4時15分ごろ、当直の警備員が3回ほど「ドンドン」という音を聞いた。警備員は「積もった雪が落ちる音だと思った」という。その後、落雷のような音がしたため、様子を見に行くと大銀杏が倒れていた。市消防本部によると、当時の最大瞬間風速は12メートルだった。
大銀杏をみた東京農業大の浜野周泰教授(造園樹木学)は、2月以降の雨で地盤が緩んでいたことに加え、9日夕からの強風が原因と指摘。雪まじりの風は、通常の数倍の力がかかるとされ、傾きを支えられずに折れたとみられる。土壌が薄い石段脇の斜面に立っていたことも影響したらしい。浜野教授は「根元の状態から回復は不可能」とのコメントを出した。
八幡宮では09年末から保全に向けた検討を始め、浜野教授が診断したが、生育に問題はなかった。
八幡宮側は「吉田宮司はコメントを出せる状況ではない」と話し、午前5時に駆け付けたという神職も「あり得ないことだ。驚いている」と動揺を隠さない。倒れた大銀杏に米をまいたり、酒を供える神職もいた。
大銀杏は、同八幡宮のシンボル的存在で、1219(建保7)年1月、鎌倉幕府三代将軍、源実朝が僧侶の公暁(くぎょう)に暗殺された際、公暁が潜んでいた「隠れ銀杏」とも呼ばれる。1955年に県の天然記念物に指定された。【吉野正浩、川端智子】


(写真:倒れた大銀杏に酒と米を供える神職=神奈川県鎌倉市雪ノ下2の鶴岡八幡宮で2010年3月10日午前7時半、吉野正浩撮影)

毎日新聞の記事には。
↓こんな写真も。

「無事だったころの大銀杏。毎年末に新しい注連縄を巻かれていた=2004年12月撮影」とのことです。


冗談抜きで。
小学生の時分から幾度となく目にしてきて親しんできた銀杏だけに。
受けた衝撃は半端なかったです。


娘がもう少し大きくなったら。
鶴岡八幡宮に連れて行って。
「実朝暗殺」の様子を語って聞かせようと思ってたんだけどな…。


ただ。
樹齢1,000年というこの銀杏。
承久元年(1219年)1月27日に起こった実朝暗殺当時に、公卿が身を隠すことができたほど幹が逞しかったかどうか…というと、疑問が残るところです。


吾妻鏡』には、

夜陰に及びて神拝の事終り、やうやくに退去せしめたまふのところ、当宮別当阿闍梨公暁、石階の際に窺ひ来り、剣を取りて丞相*1を侵したてまつる。

とあります。
「石階の際に窺ひ来り」という記述があり、その場所と大銀杏がある箇所が符丁を合するので、そういう伝説になったのでしょうね。
ただ、「実朝暗殺の現場は、石段を上った拝殿付近だった」という説を昔聞いた記憶もありますし(出典とかは失念してしまったので、根拠のない説や記憶違いである可能性も大なのですが…)、あくまで「伝説」に過ぎないのかもしれませんね。


ともあれ。
大銀杏のない鶴岡八幡宮など。
想像できません。


「根元の状態から回復は不可能」というのもかなりショッキングな現実ですが。
自分の中で受け入れるのに時間がかかりそうです。


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