いや、これはスゴいですよ、いろんな意味で。

「ＡＫＢ４８、世界遺産で熱唱「本当に光栄」」（http://www.sanspo.com/geino/news/100926/gnj1009262048017-n1.htm）

アイドルグループ、ＡＫＢ４８が２６日、世界遺産の奈良・薬師寺で奉納公演「夢の花びらたち」を開催した。
平城遷都１３００年を迎えた奈良県では初の公演。夕闇が迫る午後６時、選抜メンバー２２人が大講堂前特設舞台に飛び出し、ヒット中の「ヘビーローテーション」でスタートした。
ＡＫＢ４８が神社、仏閣で歌うのは初めて。しかも世界遺産だけに、センターポジションの大島優子（２１）は「本当に光栄に思っています」と約４５００人のファンにあいさつ。高橋みなみ（１９）も「私たちの後ろに弥勒如来さまがいらっしゃるんですけど、お尻を向けているのが申し訳なくて」と恐縮だ。
篠田麻里子（２４）は「６年前に修学旅行で見に来まして、まさかここでライブをできるとは思ってなかった」。前田敦子（１９）も「私の生きてきた人生の中で、いまのところ、一番の誇りになるんじゃないかと思います」。大島が「迎え撃つわ、薬師寺。攻め込むわ、ＡＫＢ４８」と意気込みを語り、全１５曲を歌い、踊った。
また、「ＴＶｎａｖｉ増刊」で「ＡＫＢ４８薬師寺奉納公演２０１０」のオフィシャルガイドブックが１０月１５日に発売される。選抜メンバー２２人の薬師寺コンサートの模様や、奈良市内での２２人全員のオフショット＆インタビュー、楽屋入り、リハーサル風景、本番までの全行程密着ガイドなど。

（写真：薬師寺奉納公演２０１０「夢の花びらたち」で熱唱するＡＫＢ４８のメンバー＝２６日午後６時４７分、奈良県奈良市西ノ京町の薬師寺大講堂特設舞台（撮影・沢野貴信））

…↓こんな写真もありました。

スゴい…。

目くじら立てる向きもあるかもしれませんが。
よくよく考えてみれば、寺院なんてものは、長い歴史のなかで、その時代その時代に流行っていた歌舞音曲が催される舞台になったことあるはずですし。
ことさら罰当たりなことではないような気もします。

ところで。
このエントリの締めとして。
当初「高橋みなみさん、弥勒は『弥勒如来』でなく『弥勒菩薩』です。『尻を向ける』以前の問題として、ぜひ覚えておいてくださいな」という１文を用意していたのですが。

念のため、薬師寺のサイトで裏取りをしてみようと思ったところ。
「弥勒三尊像［みろくさんぞんぞう］【重要文化財】…弥勒如来、法苑林菩薩［ほうおんりんぼさつ］、大妙相菩薩［だいみょうそうぼさつ］」と書いてあるのを見つけて（http://www.nara-yakushiji.com/guide/garan/garan_daikodo.html）。
思わずギョッとしました。

Wikiで調べてみて（http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BC%A5%E5%8B%92%E8%8F%A9%E8%96%A9）。
一気に疑問氷解。

弥勒はゴータマ・シッダッタ（悟りを開いたのちは仏陀、釈迦牟尼仏、毘盧遮那仏、大日如来、現在仏などの呼び名）の次にブッダとなることが約束された菩薩（修行者）で、シッダッタの入滅後56億7千万年後の未来に姿を現われて、多くの人々を救済するとされる。それまでは兜率天で修行（あるいは説法）しているといわれ、中国・朝鮮半島・日本では、弥勒菩薩の兜率天に往生しようと願う信仰（上生信仰）が流行した。
前述のように弥勒の下生は56億7千万年後とされているが、この気の遠くなる年数は、弥勒の兜卒天での寿命が4000年であり、兜卒天の1日は地上の400年に匹敵するという説から、下生までに4000×400×360＝5億7600万年かかるという計算に由来する。そして、後代になって5億7600万年が56億7000万年に入れ替わったと考えられている。なお、現代科学においては約50億年後に地球が太陽に飲み込まれると予測されており、56億7000万年という数字は偶然の一致とはいえかなり近いものとなっている。このような現代科学との一致はドゴン神話にも見られるが、56億7000万年という年数は近代科学の影響を受けて従来の10倍の年数になった可能性も否定できない。ドゴン神話においても近代科学の知識が神話に取り入れられたという説がある。
他の古い経典では3000年後とするものもあり、その未来仏の出現する時代は厳密には定かではなく「遠い未来」の比喩ではないかとの説もある。弥勒菩薩はバラモンとして娑婆世界に出世して、シッダッタ同様に出家したのち竜華樹下で悟りを得て、三度にわたり説法を行い多くの人々を救うという（これを竜華三会という）。『弥勒下生経』には、初会96億、二会94億、三会92億の衆生を済度すると説いている。なお、56億7千万年後の下生の姿を先取りして弥勒如来、弥勒仏と呼ばれることもある。

…なるほど。「竜華三会」の姿を表した場合は「弥勒如来」でいいのですね。
高橋みなみさん、貴女のおかげで１つ賢くなりました。ありがとうございました。

★★日本史マニア、AKB48に教えられるの巻。人気blogランキング★★